哀愁の千葉ニュータウン鉄道

北総鉄道千葉ニュータウン鉄道(以下、NT=ニュータウン)に乗ってきた。


北総鉄道千葉ニュータウン鉄道は京成線の京成高砂駅から分岐する路線で京成グループの傘下。それにしても京成グループって子会社多いな。
1966年。東京の人口が膨れ上がり続ける時代に千葉県印西市とか印旛村とかその辺に都心まで1時間、直通で通勤できるニュータウンを作ろうという計画があったらしい。
が、不況の影響か何かで開発は大失敗。開発は遅々として進まず、開発計画はどんどん縮小しているらしい。


私が電車に乗ったのは9時ごろの下り列車。
電車はがらすきだったけどまぁこんなもんだろ。1両に3人か4人しか乗っていなかった。
3人というと夢空間の定員(6人)より少ないんだよな。
まぁ、こんなもんでしょ。
沿線は、東松戸あたりまではそこそこ住宅もあった。やばいのは「千葉ニュータウン」と呼ばれる地域だけらしいw
が、帰りに夕ラッシュの北総線を覗いたところ高砂発車の時点で同時刻の田園都市線とは比較にならないほどすいていた。座席こそうまっていたものの、座席の前の立ち席は余裕なのだ。どうやら過疎ってるのは事実らしい。
とにかく、この路線が混んでいるところを見たことがない。
多額の投資をしたと思われる割には、沿線人口の伸びが予想より遥かに低く、運賃がどんどん高額になって、利用者が遠のいて運賃がryという悪循環状況になっているっぽい。高砂→千葉NT中央の23km730円という運賃は東急の260円、メトロ270円、JR380円という運賃状況からみると異例の高額だ。かつて横浜市営地下鉄を高額と罵った覚えがあるが上には上がいる。さすが。


駅名票は千代田線の駅に多く見られるあのタイプに青いライン、左上に京成グループのロゴ。ごく普通。
東松戸までは半地下構造の駅が多かったのが印象的だった。
あとは、線形が良いね。目だったカーブが少なく、全体的にまっすぐ。また、車両は求められるスペックが厳しい都営地下鉄浅草線京急本線に対応している車両ばかりなので基本高スペック。
列車はほとんどが各駅停車でありながら、100km/h近くまでぶっとばす運転っぷり。VVVFインバーターがキュンキュンと快調な音を高鳴らせながら走っていました。これで「急行」や「特急」として運転されるさまをみてみたいものだねぇ。あ、特急はさすがに前とつまる?
東松戸以北では、のどかな田舎の高架線を猛スピードで走るさまを見てあきばエクスプレスを思い出したが、あっちは「できたばっかりなので開発がまだ」なのに対してこっちは「開発どころじゃない」ってのがねー。
将来的にはこの線形の良さを生かして北総線を成田空港まで延伸して、スカイライナーをこっちに移して160km/h運転をさせるらしい。京成線のダイヤはちょっときつそうで、京成高砂でスカイライナーの通過を見送ったときはあんまりにものろのろ走っていて車外からどれくらい混んでいるかとかどんなイスかが覗けるほどだったからいいんじゃないかなぁと思う。成田空港へ向かうユーザーを取り込むことで、どれだけ運賃をさげられるかが問題だよねぇ。スカイライナーの魅力自体が「上野、日暮里からなら圧倒的に速い」ことと「安い」ことだから。これだけの魅力を引っさげても有料特急はまだ「成田エクスプレス」優勢ってきくし。


というわけで、悪循環にはまる北総線を救う鍵である「成田空港高速鉄道」の早期開業を願う巨大な看板が随所で見受けられました。この看板を見ると地域の必死さをひしひしと感じます。
そして、千葉ニュータウン鉄道の駅の駅舎。
西白井からだったか小室からだったかは忘れたけど「千葉NT鉄道」に入ると、駅の看板のデザインが異様にかっちょいいものに変わります。
そして、駅の設備の無駄な充実っぷり。LEDによる発車案内とか都内でもまだない路線はないのに。(東横線の急行通過駅とか大井町線は主要駅も)この辺が気合のから回りっぷりを感じさせてくれて、田舎のローカル線とは違った哀愁がただよいます。豪華な電車がさらに気合のから回りっぷりを感じさせてくれます。


車両について。7300形だったか7800形だったか。バケットシートのほうはあの形のバケットシートとしては固いです。もうひとつのほうはわりと柔らかそうだった。
ただ、北総線の車両は都営5300系も結構多いです。京急車両は割りと少数派。京成車両は1日1往復。
まぁ、浅草線ファミリーの車両は全般的にレベルが高いです。高いだけに哀愁がry