座席探訪 E4系「Maxたにがわ」普通車指定席

また新幹線乗りました。
熊谷→上毛高原間をこの区間各駅に止まるMaxたにがわ号で。


「全車2階建て」という異色の新幹線、E1系の完成度をさらに高めたE4系新幹線
「8両編成が基本なので、併結の組み合わせで様々な運用に耐える」が最大の特徴。
その汎用性を生かして、東北・上越で主力として活躍しています。


このE4系新幹線には「E4系2編成を連結した16両編成で史上最大定員1634名」を実現しています。
着席定員を増やすため、普通車でも自由席と指定席では違う椅子を使用しています。


自由席1〜3号車の2階席は2+3の5列シートを基本とする新幹線の中では珍しい3+3の6列シート。
そのためにリクライニング、アームレスト、通路の幅など大きな犠牲が払われました。
新幹線史上最悪とも言えるシートですが、この車両は朝の通勤ラッシュ時や、スキーシーズンなど、自由席も人であふれかえるような運用もこなします。
そんな中、特に長距離を走る新幹線としては、「少しでも座れる人数が多い」のがありがたみとなるのではないでしょうか。


自由席1階席および、4号車より新潟・仙台寄りは今までどおりの2+3の5列シート。2階建てでありながら、在来線にはなかった荷物棚がちゃんとあり、天井方向の狭さを感じさせないのは「さすが新幹線」と言った感じです。
今回乗った「MAXたにがわ号」は、短距離乗車を想定した列車なので、自由席は1〜5号車と多めに設定されてます。


前述した1〜3号車の2階と、グリーン車である7・8号車2階以外は座席は全て同じものを使用しています。
恐らく東北新幹線「はやて」用に増備されたE2系1000番台と同じものかと思われます。
比較的最近の車両らしく、座面スライド(任意の位置に座席を移動できる)がついていますが、座面・バックレストともにかなり固いです。
E2系1000番台に乗ったときはあまり感じなかったのですが、この座席をリクライニングさせない状態で着座すると、E231系ボックスシートとシートピッチ以外さして変わらないような感じさえします。さすがは「人間工学に基づいた最適値」ですねw もっともこっちは、リクライニングとシートピッチと座面スライドがあるので、少しは疲れにくいとは思いますが。1時間ぐらいの乗車なら余裕です。
なんていうか、この椅子に座るとE2系1000番台用でリクライニングさせた「最適値」をそのまま通勤電車に持ち込んだような感じさえします。(E2系1000番台とE4系の座席に使いまわしっぽい香りがするのも、こう思わせる要素を加速させる要因)


内装デザインは2階席と、それ以外で違ったものになっています。
2階は新幹線史上最凶シートの自由席も、指定席も、椅子のデザインは青い、派手目な感じのものになってます。
しかし、何だか色使いがヘタクソでE2系などと比べるとかなり安っぽい感じがします。
1階および平屋部は幾何学模様の椅子と黄色い天井が印象的。椅子の幾何学模様は2階席と比べると高級感がありますが、ぼやけた感じが否めません。


1階席には座席と通路の間にちょっとした段差があります。(E231系や211系の2階建てグリーン車の1階にもある)
これを知らず席につこうとすると、ここにたまにつまづきそうになります。


平屋席は小部屋のようなコンパクト空間。
景色は従来の新幹線と変化がなく面白みはありませんが、天井の広さに余裕があり、ちょっとした個室のような感覚から、ヘビーユーザーの指名買いを受けることもしばしばあるようですが、首都圏の普通グリーンと比べると定員が多く、そこまで隠れ家のような感じはしません。
もっとも、混雑度によっては違った感想を持つことになるとは思います。
窓は小割りになっていますが、ワイド窓で景色に変化がある2階・1階と比べると見劣りはするものの、展望には差し支えありませんでした。